硬膜動静脈瘻の分類

硬膜動静脈瘻の分類について

   病気に対し、「分類」することがよくあります。 目的は様々ですが、少なくとも臨床においてはある病気がどの程度悪さをするのか、どのような治療方針が適切なのかを目的とするものが多いです。

   硬膜動静脈瘻の分類は数多くありますが、最も分かりやすい分類と紹介します。 これはBorden(ボーデン)分類と呼ばれるものです。 これは1995年に紹介されたもので、他の分類と大きく異なるのは種類が少ない点です。 基本的に治療方針を決定するのにこの分類で十分ですので、これについてご紹介します。 ちなみに著者が教わった恩師は2種類でもよいと言っていました。 「良性ともの」と「悪性のもの」だけという話です。 さて、この良性と悪性とは何を意味するのかを解説していきます。

    まずはBorden分類についてですが、下図のようにわけています。 タイプ1は脳の静脈の流出に影響がないタイプで、この状態では基本的には脳に害を及ぼすことができません。 タイプ2は脳の静脈への逆流が起きている状態ですが、まだ正常の流出路が残されており、極端に脳を苦しめているわけではないことが多いタイプです。  タイプ3となると、正常の流出路が閉塞してしまい、脳への逆流のみが残る状態となります。 

このタイプでは拍動性の耳鳴りなどが主な症状ですが、「良性」とも言えるタイプです。
血液のシャント(用語解説参照)の量が増える場合や正常の静脈の流出後が細くなった場合、正常な流出路を保ちつつも、逆流が生じてくる。 この状態になると積極的に治療を考える必要が出てくる。

    最近の調査では逆流があっても必ずしも悪さする確率が高いわけではないというデータもありますが、基本的にはタイプ1とタイプ2、3は扱いを大きく分ける必要があります。

    ようするに逆流があるタイプ2、3は「悪性」、タイプ1は「良性」と大きくわけることができるという発想につながるわけです。

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